そのころはメタルからハードロックへルーツを辿ってた時だったのですが、
私がテクノポップっぽい音楽が好きだと認識できたアルバムに出会いました。
capsule / Sugarless GiRL
Perfume / Perfume ~Complete Best~
どっちも中田ヤスタカですね。
初めて"Starry Sky""エレクトロ・ワールド"を聴いた衝撃たるや。
でもよく考えたら元々ゲームミュージックが好きだったので
打ち込みの音楽が好きで当然だったんですよね。
気付くのが遅かった。
そしてPerumeの"ポリリズム"の大ヒット。
その時に感じたこと。
「ようやくレコード会社の押し売りが終わるかも」
・・・終わってないですね。
レコード会社は
「ニーズを作り出し、それを流通させる」
という販売戦略を今も取り続けていると感じています。
そこには音楽好きのリスナーの意見など無く、
ただただ消費されるだけのポップスが乱造されている。
見た目、キャラクター、話題性だけの音楽。
昔はそれで売上が取れていて、
その売上を音楽好き向けのCDの販売に遣われたりしていたのですが、
最近は全く売れないので音楽好き向けのものが出ない。
昔、レコード会社の営業さんと話したときに
「どこに広告打って良いのか全くわかんないんですよ」
というボヤキを聞きましたねー。
今は音楽を聴くきっかけがテレビやラジオに限定されていないので、
どこでアピールしても昔ほどの効果が出ないんでしょうね。
(音楽を聴くきっかけを奪っているのはどこのどいつだ)
ネットの宇宙で一個の星で看板出してても
宇宙船が下りてくる確立ってどんなもんでしょう。
メジャーもインディーズもこれで困ってるんですよね。
販売関連の話はこれくらいにして、
中田ヤスタカですよ。
Perfume、きゃりーぱみゅぱみゅのヒットには
「音楽でファンへの裏切りが無い」
ことが一番重要だと思ってるんです。
Perfumeは初期の音楽とだいぶ変化し続けていますが、
最近出ている曲も十分満足できる内容だと思ってます。
"エレクトロ・ワールド"からPerfumeを聴いている私でも
2013年リリースの"未来のミュージアム""Sweet Refrain"には驚かされました。
中田ヤスタカのルーツを辿れば出てくるワードが『渋谷系』です。
グラムロックみたいに明確な定義が無いので音楽的にどうこうではないのですが、
日本のナイアガラサウンドやニューウェーブなどの前時代ポップス、
R&B、ラウンジ名盤へのリスペクトが形になったムーブメントだったと思ってます。
つまりは音楽好きによる音楽好きのための音楽ムーブメントがあったということです。
しかし、渋谷系は一般的なライトユーザーへほとんど向けられず、
大きなメディアではあまり取り上げられなかったと思われます。
小学生か中学生だった私にはオザケンくらいしか当時の記憶が無いんですよね。
大手は音楽好きを無視して消耗品音楽の販売経路を作り続けたということだと思ってます。
音楽好きを無視し続けた結果が現在の音楽シーンだと思われます。
最近になってPerfumeやきゃりーぱみゅぱみゅを売っても遅いよ。
ラウンジ、ナイアガラ、テクノポップへのニーズはずっとあり続けたのに、
ずっと無視し続けてキャラクターとイベント券と特典だけで
音楽を売り続けてたらそりゃ売れなくなるよ。
で、ここまで読んで「そうだ!そうだ!」と思ってくれた方がいたら(思ってくれなくても)
オススメしたいCDがこちらでございます(前フリが長すぎた・・・)
Caro kissa ×××
caro kissaさんの記事を書くなら『渋谷系』ってワードは外せないなぁと思いまして。
伸びやかなsunachuさんのVo。
ベースラインだけでも十分聞けるtakahiroさんのプレイ。
聴いててAOR、ナイアガラサウンド、ピチカート、といった
キーワードが次々と浮かんできまして、
それが一つの音楽性に結実している音楽好きを満足させられるポップス!
かゆい所に手が届くサウンドなんですよ。
こちらも聴いていただきたいのです↓
Perfect dream EP
http://anotraks.bandcamp.com/album/perfect-dream-epデプQくんのCDでも感じたことなんですが、
「こういうCDを売りたい!」
そう思わせてくれるサウンドってのは必ず存在するんですよ。
探さなければ手に入らない。
目の前に出てきた情報だけで満足してたら手に入らないですよ。
ネットの宇宙は広いんですから。
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