2016年3月16日水曜日

ソミス、敗北宣言 結川ユイ / haruno yuki EP

迷われレコード第7弾フィジカルCDです!!今回は北海道出身の女性シンガー、結川ユイによる4曲入りEPです。heaven's show caseを主宰するnemo asakuraプロデュースによる
心を掻き立てるエモーショナルなガールズロック作品となっています。


とにかく聴いてみてください。
(サンクラへ飛びます↓)

結川ユイ / 春の雪

結川ユイ / 夕暮れ過ぎて恋花火


実際に曲を聴いたら何百の言葉を書き連ねても
自分の気持ちを100%表現できないけど、
やらなきゃならんのがブロガーのつらいところだ。
覚悟はできてるか?


俺は、できてない。


でも、やる。



この曲の素晴らしさを表現するのに思いつく言葉が、
全て陳腐に感じてしまって、
何回も繰り返して聴いてるのに筆が進まなかったんですよ。


シンプルなサウンドがVoと共に心に沁み入って、
熱いものがこみ上げてくるんです。

サウンドを「90、00年代UK」だの、
「エモ」だのという言葉を使うのに何か抵抗を感じてしまってるんです。

「Voが切なさを含むもポップさを感じさせ」とか
そんな感じの言葉をいろいろ思いついたんですけど、
どれも十分ではないと感じてるんです。

何ででしょうね?
自分の言葉に自信が持てない。
「この音楽を勧めるのに十分な語彙を自分が持ってない」
そう感じてしまってるんですよ。

たぶん自分の感じた「何か」が強くて、
その感じを上手く文字で表現できないんです。
それだけ、曲のエモーションが強い。



理屈をいくら並べても音楽の情念には勝てない。



なので、音楽を紹介するブログで一番書いちゃいけない言葉を書きます。




「聴いて良いと思ったら買って!」




あー、もう、これ書いたら負けなんだよー。
何のためのブログなんだよー。


次のリリースの時には絶対ちゃんとやってやるからな!
nemo asakuraめ、覚えてろよ!

(いや、自分に負けただけなんだけど、
とりあえずnemo asakuraのせいにしておこう。)



2016年3月4日金曜日

リラックスしてぇ・・・

耳の病気になって以来、調子の悪いときは音楽を聴くのに疲れてしまうんです。
2月はホント酷かった・・・

最近、調子が良くなったので調子に乗ってスラッシュメタルを聴きまくってたら、
また調子が悪くなってきました・・・
やっぱスラッシュは耳への負担が大きい。


なので、今は聴いててもあまり疲れない音楽を聴いてます。

Steve Reich / Music for 18 musicians


ミニマルミュージックの始祖の一人、ライヒの名盤です。
ひたすら同じフレーズをリフレイン。
浮遊感もあり、とにかく落ち着くんです。
ずっと聴いていられるので重宝してます。


Vashti Bunyan / Just another diamond day


1970年リリース。
伝説の女性SSRの作品です。
2005年にリリースするまでは、この作品のみしかありませんでした。

牧歌的な雰囲気と透明なウィスパーボイス。
儚く美しいサウンドに包み込まれます・・・


今はこの2枚とライヒの他の作品、イタリアのサントラコンピなどを聴いてます。
(イタリアのサントラコンピは廃盤ばっか・・・)



あー、でも早く調子良くなって、メタルとかゴリゴリのファンクとか、
ドゥーム/スラッジとか聴きたい!

2016年3月2日水曜日

The Soul Of Detroit


超オススメコンピです。
3枚組75曲でこの値段!
1959~62年の初期モータウンの曲が詰まってます!
(「モータウンって何よ?」って人はとりあえずググって。)

モータウンをよく聴いてるけど、初期の音源は持ってない。
何となくソウルが聴きたい。
入門にも、自身の音楽の幅を広げるのにも使えます!

・・・と、記事を書いてる自分自身がこの時代の黒人音楽を勉強中です。
元々メタルの人ですから、この辺の音楽をあんまり知らないんですよ。

でも、このコンピのおかげでマーヴィン・ゲイを聴くようになりました。
ソウルフルな歌声ってかっけぇ!
シュープリームスのようなガールポップもかわいらしい!

こうやって自身の音楽の幅を広げてます。
こういう安いコンピは重宝するんですよ。
お金無いんで。



音楽の聴き方、楽しみ方は人それぞれ。
ここからスタートして、アルバム買ったりしても良いと思います。
とりあえず当時の雰囲気を楽しむもよし。
ドライブのお供にも良いかも。

そんなに難しく考えることなんて無いんですよ。
知識が無きゃ聴いちゃダメなんてことは無いですからね。

自分なりに音楽を楽しみましょう!

2016年2月28日日曜日

仕事に疲れた人へ・・・

大手CDショップを辞めたときの話。

一番忙しい売場に異動になって頭がおかしくなりミスを連発。
こりゃもう耐え切らんと病院行って診断書もらって辞めました。

その後2週間ほど家から出られず。

そんな状態で音楽など聴けるわけもなく、
部屋を真っ暗にして無音のまま息を潜めてる日々。

その後、少し体調が良くなってきて音楽を聴けるようになったのですが、
よく聴いてるハードロックやヘヴィメタルなどは聴けず、
ずっとボサノヴァを聴いてました。

そう、音楽の好みは気分次第。
何でも良いのです。

「精神的にちょっとアレだなー」と思ったときは優しい音楽を聴くと良いです。


なので今回は仕事に疲れた人へオススメするCDです。
ベタなの入れますが、入門ってことで。


Antonio Carlos Jobim / Wave

ボサノヴァの基本中の基本のアルバムですね。
で、これがホント耳に優しいんです。
ピアノ、フルート、それぞれの楽器の音色に優しく包まれます。
ここからボサノヴァの世界に足を踏み入れていろいろ聴いていただきたいですねー。



Bill Evans / You must believe in spring

ちょいとメランコリーな気分に浸りたい方へ。
①は妻へ、④は兄への追悼曲。
なので暗いアルバムなのかなぁと思いきや、明るさも感じるのです。
死や悲しみを達観した境地と言いましょうか。
悲しいことがあったら泣いても良いんだよ。
エヴァンスのピアノはやはり心に沁みます。


OST / The harder they come


ゆったりと元気になりたい方へ。
ジミー・クリフ主演映画のサントラです。
レゲエ、レゲエの前身=ロック・ステディの名曲だらけ。
ジミー・クリフの底抜けに明るい曲には元気が出ます。
私の大好きなトゥーツ&ザ・メイタルズの曲もあります。
これも元気がでるんですよー。
レゲエ入門にもオススメですよ。



音楽に助けられるときってあるんですよ。
精神的に疲れたときはいつも聴いてる音楽と
違うのを聴いてみるのも良いですよ。

2016年2月21日日曜日

働いていた当時に感じていたこと(アゲイン)

CD屋で働いていた当時のことを思い出しつつ。
CD屋辞めてから半年経ってるので現状とはちょっと変わってるかも。


注:超個人的な見解です。


私の中でお客さんの種類は大きく分けて3つ。

①J-POPと一部のK-POP
メジャー(すなわち大手レコード会社)からリリースされているCDを買う層。
音楽そのものよりも、タレント性を求めていると思われる。
固定のファン層がずっとCDを買い続けてるのは、サザン、福山、B'Z、GLAYなど。
アイドルとK-POPはイベ券目当ての人が多数。
日本人(あるいは韓国人)が歌って踊ってるという枠からは絶対に出ない。

K-POPが日本で流行る前は音楽性が高くて良いと思ってたんだけどなぁ・・・
日本語歌詞、日本オリジナル曲がダサくて・・・
輸入盤は良いんですけどねぇ。

②いろんなジャンル
ジャンルにどっぷり浸かってるか、そのジャンルにハマりたての人は他の音楽を排斥する。
その人も音楽は好きなんだろうけど、そのジャンル以外の音を受け付けない。
アイドル、ジャニーズ、ビートルズ、メタル、ジャズ、クラシック、プログレ、V系、
あとサマフェス系のを聴いてる人にその傾向がある。
こじらせると死ぬまでその音楽しか聴かない。

③それ以外の音楽好き。
手当たり次第気になったものを聴く。
広く浅く、でもしっかりと聴く。
柔軟性とこだわりのバランスが奇妙。
②だったけど、途中で何かに気付いた人。


どの聴き方が正しいというものではありません。
音楽はどのように楽しんで良いものです。
他者とのコミュニケーションツールでも良いですし、
自分の聴きたいものをひたすら聴くのも、
いろんなジャンルに手を出して見聞を広めるのも、
楽しければ何でも良いのです。


さて、音楽産業での売上のほとんどはもちろん①。
イベ券で何枚も同じCDを買う人も含めて。
ジャニーズの限定盤は再販することが無いから足が速いですね。

洋楽の売上なんてもう酷いもんですよ。
1D、テイラー・スウィフト、アリアナ・グランデ、カーリー・レイ・ジェプセン・・・
それくらいしか売れないです。

で、売れる商品は決まっているってのはオリコンを見ればわかるでしょう。
でもシングルは2週間、アルバムは1ヶ月程度で売れなくなるんです。
その後は置いてあるだけ。
全く売れず、次の商品を待つ状態です。
だからJ-POP売場はどこもパンパン。

バカでかい限定BOXが売れ残ったときは悲惨です。

長い期間売れるのはベスト盤。
有名どころのベスト盤は売れ続けるけれども、
それ以外の新譜は売れない。

昔の作品が売れるのってミスチル、ホルモン、Perfume、バンプあたり。
セカオワ、ワンオクなど、今注目されてるバンドは旧譜も売れるけど、
その注目が無くなったら売れなくなります(そりゃそうだ)。


さて、①以外はどうなるかと言いますと、ある程度形にするのみです。
今のCD屋の人件費のケチりぶりから、
J-POPの売れ線以外に人員を割けない状態です。
なので、アップアップしながらJ-POPの仕事を片付けつつ、
何とかある程度形にするくらいしか手を付けられてない店がほとんど。

1日にこなさなければならない仕事があるんですが、
それを片付けられるほど人員が居ない店がほとんどですねぇ。

だから洋楽のコーナーも満足に作れない状態です。
デヴィッド・ボウイの追悼コーナーは頑張ってるけど、
グレン・フライは紙っぺらが1枚あるだけ・・・
洋楽知識のある店員も減ってますしねぇ。
イーグルスがどれだけのバンドか知らない人が多いです。

一部のジャンルを頑張ってる店は一部の店員が命を削って作ってるので、
そのジャンルのファンの方は是非足を運んであげてください。
売上取れたら、その店員がまず喜ぶし、コーナーの継続、拡大にもなりますからね。
大げさで無く、死に掛けて作ってるところもありますからね。


1,2週間で売れなくなるシングルや、
値下げしたって売れない商品のキャンペーンに時間を取られて、
まともに売場を作れない所がほとんどです。

私が関わってた店ではないのですが、
とある大手のCD屋に行ったときは愕然としましたね・・・
「こんなに商品が揃わなくなっちゃったんだ」と。
こんな所でワールドミュージック買うか、バカヤロウと吐き捨てて帰りましたもん。


世界でCD屋が無くなってるのに、日本だけは継続してる。
でも、利権のために無理矢理大手が続けてる感は否めないですねぇ・・・
テレビに出てるタレントのグッズを売ってる感覚でした。
大手のゴリ押しで続けてるCD産業は、もう終わりが近いでしょう・・・


でもね、音楽産業自体が無くなったって音楽が無くなることは無いのです。
原始の時代から音楽ってのは存在してるんですから、
たかだか数十年で全部が無くなるなんてことはありません。


聴き方、商売のやり方が変わるのです。


・・・どう変わるんじゃろうねぇ?
その辺の推測(妄想)も書きたいですが、それは次回以降で。

2016年2月11日木曜日

いろいろ思い出す & また愚痴

CD屋辞めてもう半年経つんだぁ。

大手2ヶ所、ビルに入ってるCD屋1ヶ所を渡り歩いたのも昔。
(その前にレンタル屋で働いてたのも含めると10年以上)

ビルに入ってるCD屋で仕事してた時が一番楽しかったなぁ。
好き勝手できたもの。

当時、独自に仕入れたり、メーカーさんと共謀して売ったものを思い出してみる。

VA / Late Night Jazz

以前もこのブログで紹介したヤツ。
「このCDで一杯やりません?」のキャッチが好評だったんだよなぁ。
ジャズ知らないけど雰囲気に浸りたいという方にかなりオススメです。



Omar Souleyman / Highway to Hassake : Folk & Pop Sounds of Syria

大手で働いてた時に同僚に勧められたヤツ。
ビョークやデーモン・アルバーンが注目し始めて、
ヨーロッパツアーまでやるようになり、
その後の新譜がまさかの国内盤リリース。

キャッチどんなん付けたっけなぁ・・・?
「謎の電子音」は入れた気がする。



Blackguard / Firefght



メーカーさんのイチオシでポスターまでもらったなぁ。
実にメロデスらしいメロデスで久々に「メロデス聴いたわー」ってなった。
チルボド、アーク・エネミー、イン・フレイムスが90年代後半にリリースがあって、
当時はメロデスブームっぽくなってたけど、
今はそれぞれ違う音になってるんですよねぇ。
当時のメロデスが聴きたければオススメです。

(アーチ・エネミーって今は表記されてるけど、アーク・エネミーって言ってます。
 私の中ではクリーターもクリエイターです。)



このころは自分で仕入れて、自分でキャッチ書いて売ってた。
半年前に辞めたところでは全く自由が無かったもんなぁ。

「CD屋が音楽を提案しなくてどうする?」ってずっと思ってたんですよ。
音楽を聴く人を増やさなければ、買う人がいなくなりますからねぇ。
大手メディアのゴリ押しで売ってる音楽しか買わない人だけに商売をやってる状態です。

「自分で音楽を探したい」という人が楽しめる売場を作ることが、
CD屋が生き延びられる道だと思うんだけどなぁ・・・
そういう仕事ができる人たちがどんどん居なくなってるのがCD屋の現状。
古巣に行くと「あのバイヤーさん辞めちゃったよ」とかそういう声ばっか。

まぁ商売としては即時に売上が取れる商品に注力して、
ほかは削っていくってのは間違ってはいないんだけどね。
でも、その売上取れる商材ってのが2週間で売れなくなるものばっか。
棚に置いてあっても1ヶ月経ったら売れない。
そんな商品で溢れかえってるCD屋なんて面白くないでしょうよ。

売れるのはベスト盤ばっかだから、
大手メーカーもベスト盤ばっかリリースするし。
もうアルバム売るなよって思うわ。


本当にみんな、音楽が好きかい?
「自分の好きな音楽はコレだ!」ってのを持ってるかい?


・・・私は持ってないなぁ。
でも音楽は好きだ。

まぁ人それぞれだわね。

「好きだ!」って思った音楽があったら掘り下げてみよう!
新しい世界が広がるぞ!
さぁ聴け!とにかく聴くんだ!

2016年2月5日金曜日

訃報多すぎ!しかし、音楽を聴くきっかけにはなる。

アース・ウィンド・アンド・ファイヤーのモーリス・ホワイトが亡くなった・・・


訃報多すぎやしませんか?

年末のレミー、ナタリー・コール。
年明けにポール・ブレイ。
現代音楽のブーレーズ。
ソウルシンガーのオーティス・クレイ。

10日にはあのデビッド・ボウイ。
17日はモット・ザ・フープルのデイル・グリフィン。
グラムロックから二人も・・・

翌日にはイーグルスのグレン・フライ。

そして2/3にモーリス・ホワイトが亡くなっていたという・・・


6,70年代が一気に終わろうとしている感。


そこでだ。
若い世代にはこれをきっかけに彼らの音楽を聴いてもらいたいのよ。

CD屋をやってた頃にマイコーが亡くなった。
で、『ライブ・イン・ブカレスト』を店頭販売したらすごく売れたのよ。

時代が時代なので本人が亡くなってから知るってことが多いんじゃないかなぁ。

僕も手塚治虫が亡くなってから『火の鳥』読んだし。



「死人で商売すんのか?」って思うかもしれないけれども、
Youtubeとかで聴くきっかけにはして欲しい。

彼らが作り上げた音楽が、いかに現在まで生き続いているのかを知って欲しい。


僕は「死人で商売するのか?」って思ってるので
アフィリンクは貼らないけど。
検索はして欲しいです。

2016年1月13日水曜日

寒いけどボサノヴァの話

明けてました!
久々の更新です。



ねとらじでの相方は元々デスメタル野郎なのですが、
最近「ボサノヴァもいけるかもしれない」と言い出したので、
このクソ寒い中ボサノヴァを聴いてます。

いや、冬に聴くボッサも良いもんですよ。
部屋暖かくしてお茶でも飲んで聴くとリラックスできます。

というわけで今回のオススメはこれです。

Man Who Invented Bossa Nova-Complete 1958-61



【ボサノヴァの神様】ジョアン・ジルベルトの初期音源集です。

もう、これ1枚持ってれば良いんじゃないかという内容です。
全39曲。
最初期の3枚のアルバムと1枚のシングル+未発表曲1曲。
全部入ってます。

初心者にはボッサの雰囲気を味わうことが出来ますし、
ジョアンの初期アルバム持ってなければこれで十分なわけです。

シンプルなギターと歌声。
このシンプルさにリラックスできるのですよ。

こういうところから音楽に興味を持ってもらいたいですね。
理屈こね回して音楽の敷居を上げず、
「とりあえずスナック感覚で聴いてみなよ」からファンを増やしたい。

ボケーっと聴いて「ああ、いいなぁ」で良いんですよ。

で、もっとこういう音楽を聴きたいとなったら調べれば良いんです。
Youtubeで「Bossa nova」で検索しても良いし。

今年もゆるーく、テキトーに浅く広く音楽をお勧めできればと思います。
今年も宜しくお願いいたします。