2016年2月21日日曜日

働いていた当時に感じていたこと(アゲイン)

CD屋で働いていた当時のことを思い出しつつ。
CD屋辞めてから半年経ってるので現状とはちょっと変わってるかも。


注:超個人的な見解です。


私の中でお客さんの種類は大きく分けて3つ。

①J-POPと一部のK-POP
メジャー(すなわち大手レコード会社)からリリースされているCDを買う層。
音楽そのものよりも、タレント性を求めていると思われる。
固定のファン層がずっとCDを買い続けてるのは、サザン、福山、B'Z、GLAYなど。
アイドルとK-POPはイベ券目当ての人が多数。
日本人(あるいは韓国人)が歌って踊ってるという枠からは絶対に出ない。

K-POPが日本で流行る前は音楽性が高くて良いと思ってたんだけどなぁ・・・
日本語歌詞、日本オリジナル曲がダサくて・・・
輸入盤は良いんですけどねぇ。

②いろんなジャンル
ジャンルにどっぷり浸かってるか、そのジャンルにハマりたての人は他の音楽を排斥する。
その人も音楽は好きなんだろうけど、そのジャンル以外の音を受け付けない。
アイドル、ジャニーズ、ビートルズ、メタル、ジャズ、クラシック、プログレ、V系、
あとサマフェス系のを聴いてる人にその傾向がある。
こじらせると死ぬまでその音楽しか聴かない。

③それ以外の音楽好き。
手当たり次第気になったものを聴く。
広く浅く、でもしっかりと聴く。
柔軟性とこだわりのバランスが奇妙。
②だったけど、途中で何かに気付いた人。


どの聴き方が正しいというものではありません。
音楽はどのように楽しんで良いものです。
他者とのコミュニケーションツールでも良いですし、
自分の聴きたいものをひたすら聴くのも、
いろんなジャンルに手を出して見聞を広めるのも、
楽しければ何でも良いのです。


さて、音楽産業での売上のほとんどはもちろん①。
イベ券で何枚も同じCDを買う人も含めて。
ジャニーズの限定盤は再販することが無いから足が速いですね。

洋楽の売上なんてもう酷いもんですよ。
1D、テイラー・スウィフト、アリアナ・グランデ、カーリー・レイ・ジェプセン・・・
それくらいしか売れないです。

で、売れる商品は決まっているってのはオリコンを見ればわかるでしょう。
でもシングルは2週間、アルバムは1ヶ月程度で売れなくなるんです。
その後は置いてあるだけ。
全く売れず、次の商品を待つ状態です。
だからJ-POP売場はどこもパンパン。

バカでかい限定BOXが売れ残ったときは悲惨です。

長い期間売れるのはベスト盤。
有名どころのベスト盤は売れ続けるけれども、
それ以外の新譜は売れない。

昔の作品が売れるのってミスチル、ホルモン、Perfume、バンプあたり。
セカオワ、ワンオクなど、今注目されてるバンドは旧譜も売れるけど、
その注目が無くなったら売れなくなります(そりゃそうだ)。


さて、①以外はどうなるかと言いますと、ある程度形にするのみです。
今のCD屋の人件費のケチりぶりから、
J-POPの売れ線以外に人員を割けない状態です。
なので、アップアップしながらJ-POPの仕事を片付けつつ、
何とかある程度形にするくらいしか手を付けられてない店がほとんど。

1日にこなさなければならない仕事があるんですが、
それを片付けられるほど人員が居ない店がほとんどですねぇ。

だから洋楽のコーナーも満足に作れない状態です。
デヴィッド・ボウイの追悼コーナーは頑張ってるけど、
グレン・フライは紙っぺらが1枚あるだけ・・・
洋楽知識のある店員も減ってますしねぇ。
イーグルスがどれだけのバンドか知らない人が多いです。

一部のジャンルを頑張ってる店は一部の店員が命を削って作ってるので、
そのジャンルのファンの方は是非足を運んであげてください。
売上取れたら、その店員がまず喜ぶし、コーナーの継続、拡大にもなりますからね。
大げさで無く、死に掛けて作ってるところもありますからね。


1,2週間で売れなくなるシングルや、
値下げしたって売れない商品のキャンペーンに時間を取られて、
まともに売場を作れない所がほとんどです。

私が関わってた店ではないのですが、
とある大手のCD屋に行ったときは愕然としましたね・・・
「こんなに商品が揃わなくなっちゃったんだ」と。
こんな所でワールドミュージック買うか、バカヤロウと吐き捨てて帰りましたもん。


世界でCD屋が無くなってるのに、日本だけは継続してる。
でも、利権のために無理矢理大手が続けてる感は否めないですねぇ・・・
テレビに出てるタレントのグッズを売ってる感覚でした。
大手のゴリ押しで続けてるCD産業は、もう終わりが近いでしょう・・・


でもね、音楽産業自体が無くなったって音楽が無くなることは無いのです。
原始の時代から音楽ってのは存在してるんですから、
たかだか数十年で全部が無くなるなんてことはありません。


聴き方、商売のやり方が変わるのです。


・・・どう変わるんじゃろうねぇ?
その辺の推測(妄想)も書きたいですが、それは次回以降で。

0 件のコメント:

コメントを投稿