2015年10月7日水曜日

元CD屋が見ているCD屋の現状

CDの売上が年々落ち込んでいることはたまにニュースになります。
実際に売場に立っていて実感するところでありました。

アイドルグループのCDは安定して売れるのですが、
音楽を売っているという実感は無く
イベント参加券かタレントグッズを売っている感覚でした。

音楽を求めてCD屋に足を運ぶ人が減っていることを感じていて、
音楽が好きな人に来てもらいたいと売場作りをしたかったのですが・・・

一番売上が取れるのが大手レコード会社の有名なヤツなので
そちらに力を入れざるをえない。
それすら十分な売場を作れないのに他のことをやってる時間があるか?
ということで全く他の売場に手を加えられないというのが現状です。
慢性的な人員不足も大きな要因ですね(人件費削りすぎなんだよ)。

音楽に関わる仕事がしたくてCD屋で働いてても、
好きな音楽をオススメすることができない。
そんな気持ちを抱えたまま仕事している店員だらけです。
特にJ-POP以外の担当は自分の担当エリアすら満足に見れない状態でした。
そうして知識のある店員が次々と辞めていくのです。
残るのは知識の無い店員。
さらに音楽好きの足が遠のいていく・・・

音楽好きが大手CD屋に足を運ぶ理由が無くなっているから
大手CD屋の売上が下がっているのではないかというのが私の意見です。
だって音楽売ってる場所のはずなのに音楽を売ってないんだもの。
安定して音楽好きも取り込みつつライトリスナーも獲得しているのは
中田ヤスタカ関連くらいですかね・・・
Perfume、きゃりーぱみゅぱみゅ。





上からの指示で作ってる売場のつまらんこと・・・
店員がつまらんと感じている売場をお客さんが面白いと思うわけ無いでしょう。

私は体調不良が原因で仕事を辞めたのですが、
仕事を続けていても改善されることは無いだろうなと思い、
回復を待たず退職したのです。





「長く愛されるものより消耗品」


音楽産業のみならず、あらゆるところでこうなっていると思われます。

消耗品のような音楽を聴いてる人は
音楽を掘り下げて聴くなんてことはしないでしょう。
そのミュージシャンにどんな影響があったのか、
どんな音楽を聴いてるのかなど掘り下げていって音楽の楽しさを知る人。
そんな音楽好きを育てなければ売上が上がることは無いと考えてます。

音楽の楽しい聴き方、接し方。
このブログでそんなことを伝えられたら良いなぁと思ってます。

そんなことを考えていると一つの問題が・・・



「ネットには音楽が溢れすぎている!!」



どこをどう探せば好みの音楽に巡り合えるか分からない!!
この現状もねぇ・・・何とかねぇ・・・

こういうブログで紹介されない限り、
ネット上でしか出回ってない、
ネット上でしか知られてない音楽に出会えないのですよ。

というわけで、次回はオススメのネットレーベルからCDを紹介します。
「迷われレコード」です。

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